2年前に都内の古いビルを出て、新しいオフィスに引っ越したS社様の内装デザインを担当させていただきました。先日久しぶりにお伺いし、使い勝手をお聞きしました。
以前は、床面積が広いにも関わらず、長年蓄積されてきた資料に埋もれてコミュニケーションが取りにくい環境でした。商品企画、製造、卸、輸出がメイン業務であるS社様の新オフィスでの要件は以下の3つでした。
- 業務スペースと収納スペースが広く取れる
- コミュニケーションを取りやすいが、個人を尊重する
- 大きな作業台があれば便利
そこで、窓を塞がないギリギリの大きさで造作家具を作成しました。既存の窓開閉装置や換気口などは すべて造作の中にきれいに配置されています。
引越しを機に、紙媒体の書類や従来商品のサンプルを倉庫に保管するもの、新オフィスに持っていくものと仕分けし、「見つけやすい」「取り出しやすい」をコンセプトに整理しました。
机の上を整頓する意識が生まれ、仕事が捗るとおっしゃっています。実は足元の棚が意外と重宝で、すぐに見て確認する必要がある書類の一時保管場所(バッファですね)として利用されていました。
すべてを綺麗に整理整頓してしまうと、働く人にとっては使い勝手が悪い場合もあります。オフィスも家と同様、人が使いやすいように変えていける「自由度」が必要だと思います。
心地良く働ける環境を自分たちで創り上げる「場」をご提案する。これが、働き方改革の中で、私たちがお役に立てる役割です。